2019/6/24開催 令和元年度第1回教養教育センター講座「メキシコからアメリカの移民-アメリカに移住した契機と、日常生活および文化活動について-]

令和元年度第1回教養教育センター講座
「メキシコからアメリカの移民
-アメリカに移住した契機と、日常生活および文化活動について-」を開催

 2019年6月24日(月)、甲府西キャンパス総合研究棟(Y号館)Y-33教室にて今年度第一回の教養教育センター講座「メキシコからアメリカへの移民-アメリカに移住した契機と、日常生活および文化活動について-」が、グローバル人材育成プログラム特別科目との合同開催という形で行われました。講師を務めたのは、教養教育センターの渡邉暁准教授です。

 渡邉准教授は初めに、普段はスペイン語の授業を担当しているが、実は研究者としては、メキシコの政治や移民のことを研究していることを紹介し、第二外国語を大学で学ぶ意義として、英語だけが外国語ではないことを知り、またその言語が話されている地域の文化に触れることの重要性を指摘しました。また、この講演はもともと「グローバル人材育成プログラム」の一環として企画されたもので、皆さんにお話しするチャンスができたことは、講師自身としても感謝しているし、皆さんにもこの機会から何かを学んでほしい、と前置きをした上で、“グローバル”そして“人材”ということばについて、特に後者の人材ということばについて批判的に考えよう、と呼びかけました。より具体的には、「人材」というのは、他人が自分のことを見て使う言葉であって、学生の皆さんは自分を「人材」としてとらえるのではなく、「個人」としての自分を大切にし、大学という場で勉学・研究をはじめとする、さまざまな形で研鑽を積んでほしい、と述べました。

 本題であるメキシコからアメリカへの移民については、統計や地図などを用いたマクロ面での説明を行ったあと、メキシコの南部、ユカタン州の農村から、カリフォルニア州のサンフランシスコ近郊に移住し、仕事のみならず文化活動などの面でも盛んに活動するメキシコの人たちについて、自身のフィールドワークの成果を織り交ぜながら紹介しました。

 続いて、山梨県と中南米との関わりについて、中央市にあるペルーレストランに貼られていた、求人票やチラシ(ポルトガル語・スペイン語のスタッフのいる携帯電話会社や、ラテン系の髪型の床屋など)などの写真を見せながら、甲府盆地におけるさまざまな形でのラテンアメリカのプレゼンスについて紹介しました(最盛期の2000年代後半には、5000人もの日系のブラジル人・ペルー人の方々が、甲府盆地に住んでいたと言われています)。

 そして最後に、山梨で育って本学で学ぶ日系人の学生さんのお二人にも登壇してもらい、それぞれスペイン語とポルトガル語であいさつをしてもらったあと、日本でのこれまでの生活などについて、話していただきました。

 今回の講演には、学生・教職員等約100名が参加しました。学生からは、「今回の講演で、移民の人々やその背景に興味が湧いた。」、「言葉を学ぶ上で、その背景になる文化も一緒に知ると面白いと思った。」などの感想が聞かれ、大変有意義な講演会となりました。

 
      講演される渡邉准教授              熱心に聴講する参加者


 山梨育ちで山梨大学で学ぶ大塚さん(中央)、上田さん(右)